困り犬経理に配属されて3年──。
毎日同じことの繰り返しで飽きてきた。



営業の同期が楽しそう。転職(異動)しようかな…。
このような気持ちから、営業への異動(転職)を考えている方も多いのではないでしょうか。
実は私も、過去に「経理から営業」へ転職したことがあります。(過去の記憶から抹消してますが…)
今振り返ると、あのときの決断は本当に浅はかで、人生の遠回りでした。
「営業職も経験してみたい」という軽い気持ちで飛び込んだのですが、現実は想像以上に厳しかったです。
もし今、「経理の仕事に飽きた」「営業の方が向いてるかも」と感じている方がいたら、どうか少しだけ立ち止まって、この体験談を読んでください。
この記事では、私が経理から営業に転職して後悔したリアルな理由をお伝えします。



読み終えたころには、「経理から営業に行って後悔しないか?」の答えがはっきりわかります。
ぜひ最後までご覧ください!
よくある経理⇨営業になろうと思う理由


◆よくある「経理⇨営業になろう」と思う理由
- 自分の裁量で自由に仕事できて羨ましい。
- 仕事中に一人の時間をつくれて羨ましい。
- 上司と常に一緒に居る必要がなくて羨ましい。
経理から営業になろうと思う理由の多くは、まさにこれです。
つまり、「隣の芝は青く見える」状態。
経理の仕事に少しマンネリを感じてくると、営業職の自由さや華やかさが眩しく見えてしまうんです。
特に、以下のような不満を感じるようになった時は要注意です。
- 数字と向き合う静かな職場で息が詰まっている
- 上司や先輩と常に一緒に仕事するのがストレス
- 評価が上がりにくく、刺激がない
このような不満が積み重なると、つい「営業ならもっと自分らしく働けそう」と感じてしまうのは自然なこと。
ただし、実際の営業職は見た目ほど自由でも楽でもありません。
目標数字に追われ、取引先対応や社内調整で気を使う場面も多く、むしろ「精神的にハード」という声が多いです。
経理の閉塞感から抜け出したい気持ちが強いほど、営業のキラキラした側面だけが目に入ってしまう──。これは多くの人が陥る“転職の落とし穴”です。
一度立ち止まって考えるだけで、後悔のリスクはぐっと減ります。



職場環境が合わないと、違う環境で働く人が羨ましく見えることはよくありますよね。
でも、「職場の悩み」=「職種を変える理由」とは限らないんですよ。
特に「営業いいな〜」と思った瞬間
普通に考えたら、経理から営業に変わるなんて簡単なことではありません。でも、仕事をしているときに営業職の人の“自由さ”が羨ましくなる瞬間ってありますよね。
たとえば、こんな話を聞いたことはありませんか?
- 行くところがないからカフェで時間つぶしてたわ〜
- 現場回って、終わったらネカフェでずっと漫画よんでた
- 商談が早く終わったから、直帰して家でゆっくりした
経理として社内に缶詰状態で働いていると、こういう話を聞くだけで「営業って自由そうでいいな」と思ってしまうんです。
そして、そういう方は間違いなくこう思うことでしょう。



あんなにサボってる不真面目なヤツでも営業やれるなら、私でもできるやん(笑)
…これ、経理あるあるです(笑)
ただ、ここで注意したいのが――「ラクそうに見える仕事ほど、裏ではそれ以上にハードなことがある」ということ。
営業職の“自由”は、サボれる自由ではなく、「数字に追われながらも自分で責任を取る自由」なんです。
上司の監視がない代わりに、成果がすべて。プレッシャーと戦いながら動く仕事です。



気持ちはわかりますが、世の中そんなに甘くありませんよ!



ラクな部分があるなら、それと同じくらいの「しんどさ」もセットです。
なぜ異動ではなく転職を選んだのか?
普通に考えたら、同じ会社で部署を変える「異動」でスタートする方が自然ですよね。
けれども、当時の私はそうは思いませんでした。
- 会社に借りを作りたくない!
- 人間関係をいったんリセットしたい!
- 営業と経理の仲介役にされるのがイヤ!
こうした理由から、未経験でもあえて転職で営業に挑戦しようと思ったんです。
特に大きかったのは、「会社に借りを作りたくなかった」という気持ちでした。
経理での仕事が嫌になり、「営業に行きたい」と正直に言ってしまうと、その瞬間に“会社に恩を売られた状態”になる気がしていたんです。
たとえば、異動のお願いを聞き入れてもらえたとしても、後からこんなことを言われそうで……



あの時わざわざ希望を叶えてあげたよね?
──そんなふうに“貸し”を作ってしまうのがどうしてもイヤでした。
今振り返れば、「愛社精神があれば少しは踏みとどまれたかも」と思いますが、当時の私はとにかく“今の職場から抜け出したい”一心でした。
実際に未経験で営業になって感じたこと
- 定時という概念がなくなる
- クレーマー対応が地獄
- 飲み会が異常に多い
- プライベートの時間がほぼ消える
- 真面目な人ほど損をする
わずか3ヶ月でしたが、「これ以上続けるとメンタル的にヤバい」と感じるほど、自分には合いませんでした。
まず最初に衝撃だったのが、「定時なんて存在しない」ということ。
客先によっては17時半以降でないと会えないこともあり、クレームが発生すれば、たとえ夜でもすぐに訪問しなければなりません。
日中はほとんどの社員が外回りに出ているため、定時後に会議をすることもよくありました。
遠方の客先に行くときは、仕事が終わるのが17時でも、そこから車で帰ると自宅に着くのは夜12時を過ぎることも。
そして飲み会が多い。マジで多い。
好きでもないオッサンをヨイショして常にグラスの酒の量に意識を向けておかなければならないのは本当に地獄。
しっかりと時間通りに、スケジュール通りに進めたい真面目な人にとってはかなりストレスに感じると思います。



ルーティン業務をコツコツとやるのが得意な方にはキツいですね(汗)
私のしくじりポイントはズバリこれ!
- 真面目に人に相談しなかった
- 「職場環境が嫌=経理が嫌」と勘違いしていた
- 営業の良さだけに目を向けて、勢いだけで転職した
今振り返ると、この3つが失敗の原因でした。
まず一番の問題は、誰にも相談せずに自分だけで決めてしまったことです。
- 「どうせ相談しても止められるだけだろう」
- 「経理で数年働いたのにもったいないって言われそう」
そんな気持ちから、誰にも本音を打ち明けないまま転職を決めてしまいました。
視野が狭くなっている状態で、勢いのまま職種を変える転職(異動)をすると、ほぼ確実に後悔します。
少なくとも、信頼できる同僚1人には本音を話してみるべきです。自分では気づけない視点をもらえるだけで、気持ちが整理できることもあります。
相談に乗ってくれる相手には、必ず営業の“つらい部分”も聞いておくようにしましょう!



「営業=自由」ではなく、「営業=数字と責任」が現実です。
相談しないと、営業の良い部分だけを見て行動してしまいますよ。
もし適任の相談相手がいなかったら
転職エージェントやキャリア相談窓口に相談するようにしましょう。
ひとりで悩みを抱え込むと、どうしても主観的な判断になりがち。だからこそ、第三者のプロに冷静な意見をもらうことが大切です。
相談するときは、次の3点についてハッキリ意見をもらうようにしてください。
- 環境が合わないのか、職種そのものが合わないのか
- 今の不満は環境を変えることで解決できるものか
- 経理として積み上げたキャリアを捨てるリスクをどう考えるか
大手の総合型エージェントは担当者によって当たり外れがあり、中にはノルマ重視で無理に転職を進めてくるケースもあります。
もちろん優秀な担当者もいますが、「とにかく転職させることが目的」になっている場合も少なくありません。
したがって、経理職として働いてきた方なら、まずは管理部門特化型の転職エージェントに相談するのが安心です。そして総合職のエージェントへ登録して営業未経験OKの求人を探しましょう。
経理専任のエージェントであれば、最初から営業への転職を進めるのではなく、経理としてのスキルやキャリアを踏まえたうえで、「異動で済むのか」「転職すべきか」を客観的に判断してくれます。
営業職に興味がある方も、いったん冷静になって「自分が本当に“営業という職種”を望んでいるのか」それとも「今の職場環境を変えたいだけなのか」を整理してから行動に移すようにしましょう



焦って転職を決める前に、まずは“自分の本当の不満の正体”を明確にしましょう。



他人に話すことによって、”本当に不満だったこと”の正体に気づけるかもしれませんよ!
おすすめの管理部門特化型エージェントはこちら
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- 仕事のどんな部分が不満だったのか?
- その不満は職種由来か、職場環境由来なのか?
- 経理のキャリアを捨てることで起こりうるデメリットは?
この3つを整理することで、エージェントもあなたに合った提案をしてくれやすくなります。



実際に私も、大企業経理はストレスMAXでしたが、現在の上場子会社に転職してからは快適に仕事ができています!
結局ほとんどの人は「仕事のやり方」と「職場環境」が嫌なだけ
営業として働いたのは、わずか3ヶ月。それでも「これ以上は絶対に続けられない」と心の底から感じました。
なんとか無事に経理へ戻ることができましたが、正直、あのまま営業を続けていたら…と思うとゾッとします。
苦い経験ではありましたが、このおかげで「あ、やっぱり自分には経理の仕事があっていたんだな」と改めて感じることができました。
そして、「辛かったのは仕事のやり方と職場環境だったんだな」ということも理解できました。
振り返ってみれば、たしかに私がいた大企業の経理は、
- 平気で部下に責任を押し付ける上司
- 面倒なことは全部押し付けてくるお局
- 後輩の行動を逐一把握したがるキモい先輩
- 経理=コールセンターと思っている他部門の社員
- いつ転勤が言い渡されるか分からない恐怖
…こうした環境の中で働いていたら、誰だって嫌になりますよね。
さらに「前からやっているから」という理由で、意味のないルーティン作業を延々と続けるような雰囲気もありました。
そうした状況が積み重なり、いつの間にか私は 「経理=つらい仕事」 と感じてしまっていたのです。
もし当時、職場を変えるという選択肢を冷静に考えられていたら、「営業に行きたい」なんて極端な決断はしなかったと思います。



「環境が嫌」=「経理が嫌」と思い込まないように。
一度立ち止まって、自分が何にストレスを感じているのかを冷静に整理してみてくださいね。
まとめ|「経理から営業へ」は冷静さがすべて
経理の仕事に飽きたり、営業の自由さに憧れたりして、「自分も営業に向いてるかも」と感じることは誰にでもあります。
ですが、実際に営業へ転職してみて分かったのは、“自由そうに見える仕事ほど、裏ではそれ以上の責任とストレスがある”ということでした。
目先の「キラキラした部分」だけを見て勢いで動くと、ほぼ確実に後悔します。私自身もそうでした。
そして、振り返ってみると本当に嫌だったのは、経理の仕事そのものではなく、「職場環境」と「仕事のやり方」だったんです。
環境が変われば、同じ経理の仕事でもまったく違った気持ちで取り組めます!
転職を考える時に大切なのは、「本当に職種を変えたいのか」「それとも、ただ環境を変えたいだけなのか」を冷静に見極めること。
- 勢いで職種を変える前に、まず“今の不満の正体”を明確にする。
- 相談できる人がいなければ、管理部門特化の転職エージェントに話を聞いてみる。
焦らず、冷静に。「今の職場を抜けたい」という一時的な気持ちに流されず、“本当に自分が大切にしたい働き方”を見つめ直してみてください。



その判断を誤らなければ、あなたの経理キャリアはまだまだ伸びていきます!



経理の仕事は地味でも、会社の信頼を支える“縁の下の力持ち”。
逃げではなく、選択として経理を続けることは、立派なキャリアの形ですよ♪










