困り犬家族経営の会社って、やっぱりヤバいの?



ブラックってよく聞くけど、本当なの?
家族経営の会社は、就職活動や転職活動をしている人にとって気になるテーマのひとつですよね?
最近では「ビッグモーター」などのニュースもあり、家族経営=ブラックというイメージを持つ方も増えています。
実は筆者も、過去に家族経営の中小企業で働いた経験があります。
もちろんすべての会社が悪いわけではありませんが、「普通の会社」とは少し違う“独特の世界”を感じる場面が多くありました。
この記事では、そんな家族経営の会社で実際に働いたリアルな体験談をもとに、その内情やブラックだと感じた理由を正直にお伝えします。



これから就職・転職活動を控えている方は、ぜひ最後までご覧ください!
はじめに|筆者が働いた家族経営の中小企業について


| 内容 | 特徴 |
|---|---|
| 業種 | メーカー |
| 従業員数 | 100名ほど |
| 現社長 | 2代目(先代が創業者) |
| 役員 | 会長:社長の父 監査役:社長の母 専務:社長の親戚 管理部門統括:奥さん 研究開発統括:社長の親戚 営業部門長:社長の親戚 |
| 備考 | 三代目は社長の息子予定 |
このように、経営陣のほとんどが社長の家族や親戚で構成されている典型的な“家族経営企業”でした。一見するとアットホームに見えますが、社員にとってはそんなことありません。
ヤバい家族経営の実態ベスト10
①給料が安い&ボーナスは寸志程度
家族経営の中小零細企業は、とにかく給料が安いです。
「この金額でどうやって生活するの!?」と思わず声が出そうになるほどの薄給。家族を養わないといけないお父さん社員が毎日疲れた顔で働いていて、見ていて本当に心が痛みました…。
求人票の年収は“夢物語”です。「将来的に年収〇〇万円も可能!」なんて書かれていても、信じてはいけません。
家族経営の会社では、経営者一族だけが昇給・賞与の対象になるケースも珍しくありません。いわば「血縁>実力」の世界です。
最初に提示された給料が、何年経ってもまったく上がらない――これが家族経営企業の“あるある”です。
経営者側は「安定して雇ってやってる」という感覚が強く、社員の生活改善には無関心なことも多いです。
ボーナスに関しても、雀の涙どころか「寸志(ほんの気持ち程度)」レベル。繁忙期にどれだけ頑張っても、支給額はせいぜい数万円。
実際、私の場合は普通に黒字だったのにも関わらず、「去年より業績悪いから」という理由でボーナス10万円…。
けれど、家族(親族)には特別ボーナスを与えていました…。



家族経営の会社では、社員の給料をなかなか上げようとしないんです。
「社員はコスト」という考え方が根強いからですね…。
②残業代がまったく出ない
私が勤めていた家族経営の会社では、残業代は一切支給されませんでした。
どれだけ遅くまで残っても、残業代はゼロ。固定残業代すらありません。
まあ、以前に働いていた大企業よりは残業も少なくなって、定時で帰れる日はそこそこありましたが、経理という職種柄、月末月初や決算時には普通に残業はありました。
「いや、さすがにそんな会社ないやろ(笑)」と思うかもしれませんが、マジです。リアルにありました!
「残業代は別途支給」などと書かれていても、実際は支給されないケースが非常に多いです。
形だけ記載していて、社内ルールでは「管理職扱い」という名目でカットされることも。
私は実際に、求人票で「残業代は別途支給」と明記されていたのを確認したうえで応募し、面接時にも念のため「申請すれば支給されますよね?」と確認していました。
入社後、はじめて残業をしようとしたときに上司へ申請方法を確認したところ…



ウチ、残業代なんて支給されないよ(笑)?
その瞬間、頭が真っ白になりました。
当たり前のように労働基準法を無視している現実に、ただただ絶望したのを今でも覚えています。
③福利厚生は法定福利のみ
家族経営の会社では、福利厚生はほとんど期待できません。
私が勤めていた会社の福利厚生は、法的に義務付けられた最低限のものだけでした。社会保険や厚生年金は一応ありましたが、それ以外は一切なし。
昼食補助や資格手当もなく、資格を取っても給与には反映されません。結果、どれだけ頑張っても手取りは増えず、生活にゆとりがまったく生まれませんでした。
「健康企業」を名乗っていたにもかかわらず、法定外の福利厚生は一切なし。
健康診断も最低限の法定項目だけで、人間ドックの補助や再検査費用の負担もゼロでした。
実際は“名前だけ健康企業”だったことに気づいたとき、さすがに虚しくなりました。



社員の生活のことなんて、何も考えられていませんね…。
「会社は家族」なんて言葉が、いちばん空しく聞こえました。
④社長にゴマをするだけの管理職だらけ
私が勤めていた家族経営の会社では、上司のほとんどが“社長の機嫌取り”要員でした。
とにかく社長に気に入られることが最優先。少しでも嫌われれば一発アウトなので、管理職たちは全力で社長をヨイショしていました。
トラブルが起きたときには、責任を取るどころか平気で部下に押し付ける人もいました。
私が勤めていた会社では、災害が起きた際に被害を受けた客先へ部下を向かわせたバカ上司もいました(2次災害の可能性があるにも関わらず)
社長に嫌われたくない一心で、部下を守るどころか信じられない命令を平然と出す人も多かったです。
「社長の言うことが絶対」という空気が社内全体に蔓延していました。
家族経営の会社では「社長=神様」「上司=取り巻き」という構図が出来上がっており、実力より“社長への忠誠心”が評価基準になっているのです。



「俺に逆らうと社長に報告するぞ!」
…と若手を脅すように言っていた上司もいましたね。
➄コストカットが日常茶飯事
家族経営の会社では、コストカットが日常茶飯事です。
とくに経理や総務などの管理部門のトップが社長の親族だった場合は最悪。「節約こそ正義」と思い込んでいて、どんなに現場が困っても経費削減を最優先にしてきます。
会議では大前提に「経費をかけない」ということが掲げられるので、費用が掛かるような案は基本却下。その結果、まったく物事が決まらない会議を4時間以上続けることも。
「企業のお金=自分達の金」という考えなので、とにかく内部留保を残すことに固執します。
そのため、社員への還元などまったくありません!
実際、私の勤めていた会社でも、コンサルには平気で大金を使うのに、社員の給与や福利厚生には1円も回ってこないという状況。



「会社の金は俺の金」みたいな感じですね。
コンサルには何百万円払うのに、社員にはボーナス数万円…(笑)
⑥コンサルや銀行などのカモにされる
家族経営の会社は、外部コンサルや銀行のカモにされがちです。
社員の意見はほとんど聞かないのに、外部から来たコンサルや銀行担当者の言葉には、なぜか絶対的な信頼を寄せています。
幹部連中が社長の顔色をうかがうばかりで何も提案できないため、「外部の意見=正解」という思考に陥っているのでしょう。
例えば、コンサルからはこんな提案がよく出てきます。
- 評価基準を変えましょう
- 新しいシステムを導入しましょう
- チェック体制を強化しましょう
一見、正しそうに聞こえますが、その提案を実行するのは我々現場社員。
提案するだけして、実行の負担は全部こっちというパターンがほとんどです。
上層部は銀行やコンサルの意見を聞いてはい終わり。
あとは下っ端に丸投げで、口を出すのは上手くいかなかった時だけ。
こうして現場はコンサルの資料作りや意味不明な報告書に追われ、本来の業務に集中できなくなります。
結局、外部には金を払い、社員には負担だけ押し付ける構造ができあがる――それが家族経営企業の典型的なパターンです。



コンサルや銀行のせいで、余計な仕事がめちゃくちゃ増えましたね…。
社員は疲弊するだけで、成果はほとんど変わらないのに。
⑦社長一族は神様扱い
家族経営の会社では、社長一族をまるで神様のように扱わなければなりません。
前社長とその奥さん(いわゆる「会長夫妻」)、現社長と奥さん、そしてその子どもたち。この人たちに最大限の敬意を払わないと、“空気が読めない人”扱いされてしまいます。
もちろん、会社なので目上の方には敬意を払うのは当たり前。しかし、こういう家族経営ではそれをはるかに超えていました。
学生でアルバイト経験すらない息子がオフィスに顔を出しただけで、
管理職たちは一斉に立ち上がって「お疲れさまです!」と声を揃える光景。
まるで王族の登場シーンのようで、最初は冗談かと思いました。
さらに、社長の息子に対しては「次期社長ですから」とゴマをすりまくる管理職たち。
まだ社会に出たこともない学生相手に、「すごいですね!」「さすがです!」と持ち上げる姿を見たときは、心の中で「これが日本の中小企業か…」と軽く絶望しました。



社長一族に対しては、たとえ子どもでも最大限の敬意を払わないといけません…。
まさに“社内のヒエラルキーの頂点”です。
⑧管理部門の人間は一族の忠犬
家族経営の会社では、管理部門の人間が社長一族の“忠犬”になりがちです。
本来なら社員全体のために働く立場のはずが、実際は社長やその家族の機嫌を取ることが最優先。会社のためというより、「一族のための管理部門」と化していました。
経理や総務などの管理職は、社長や奥さんからの直接指示を社内に伝える“伝書鳩”のような存在です。
たとえその指示が非合理的でも、「社長が言っているから」と理由をつけて、疑問を挟まず現場へ押しつけます。ただ、それを続けていると、現場からこういわれるようになります。
本人は命令に従っているだけなのに、一族に媚びていると誤解され、社内で孤立してしまう――。それが、管理部門の悲しい現実でした。



しかに、社長や奥様が言うことには逆らえないですよね…。
管理部門の人って、結果的に伝令役になってしまうことが多いんですよ…
⑨社長が会計をまったく理解していない
家族経営の会社では、社長が財務や会計をまったく理解していないケースも少なくありません。
とくに創業者ではなく2代目・3代目の社長に多い傾向です。
数字の見方や資金繰りの感覚がなく、「経理に任せてるから知らん!」の一言で終わるパターン。税理士がどれだけ丁寧に説明しても、まともに聞いていないこともありました。
経理部長がしっかりしていればまだ救いはありますが、もし経理部長が「社長ファミリーの腰巾着」タイプだった場合はもう最悪です。
会議では誰も財務状況を理解していないのに、社長は「売上を上げろ!」しか言わず、肝心の利益やキャッシュフローの話になると全員が黙り込む…。そんな光景が日常茶飯事でした。
家族経営の会社では、社長の「数字への関心度」が会社の健全性を大きく左右します。
転職時は、面接で社長がどれくらい会計を理解しているかをさりげなくチェックしておくのがオススメです。



自分の会社なのに、財務状況をまったく把握できていないなんて…。
呆れてものも言えませんね(笑)
⑩創業者はカリスマだが2世はポンコツ
創業者のカリスマ性で大きく成長した会社ほど、2代目が後を継いだ瞬間に崩れ始めるケースが少なくありません。
特に家族経営の場合は、実力ではなく“血筋”で後継が決まるため、経営センスがない2代目がトップに立つと、一気に会社が迷走します。
私が勤めていた会社もまさにそのパターンでした。創業者の時代は社員に活気があり、業績も右肩上がり。しかし、2代目に代わってからは決断力ゼロ・責任感ゼロ。
一方で、余計な判断だけはやたら早く、先代が築いたブランド名を勝手に変えたり、社員の反対を無視して新制度を導入したり…。
周囲からすれば「なにやってんねん!」とツッコミたくなるような暴走ぶりでした。
創業者が現場を知り尽くしていたのに対し、2代目は現場経験もなく、人の気持ちもわからない。社員との温度差はどんどん広がっていき、最終的にはベテラン勢が次々と辞めていくことに。



息子が後を継いだ会社は要注意ですね。
血縁より実力で選んでほしいところです(笑)
ブラックな家族経営の企業に転職しないためには
ブラックな家族経営の企業に転職しないためには、「徹底的な事前調査」が何よりも大切です。
特に、次のようなポイントを意識して確認してみてください。
- 転職会議やオープンワークなどの口コミサイトで評判を確認する
- 求人情報を常に出している企業は注意(慢性的な人手不足の可能性あり)
- 面接で残業や福利厚生について質問し、社内の雰囲気を観察する
- 過去にトラブルや炎上があった企業かどうかも調べる
- 転職エージェントなど専門家の意見を聞く
このようにして、できる限り多角的に情報を集めることが大切です。
特に、口コミやレビューサイトの内容は複数の視点から確認すること!
また、信頼できる転職エージェントを活用し、企業の“内部情報”を聞くのも効果的です。自分では調べきれないリアルな実態を教えてもらえることもあります。
口コミに書かれていることをそのまま信じる必要はありませんが、ブラック要素がないかを多角的に確認する意識が重要です。



事前調査は本当に大事です!
「一族経営」や「家族的な雰囲気」という言葉が書かれていたら、
一度は慎重に見極めたほうがいいですよ。
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これらのサービスはいずれも、経理経験者がサポート担当を務めている点が大きな特徴です。
求人票の表面情報だけでなく、企業の内情や実際の職場環境まで把握しているため、ミスマッチを防ぎやすいのが◎
また、大手総合型エージェントのように「数をこなす」スタイルではなく、一人ひとりのキャリアに寄り添った丁寧なサポートを受けられる点も安心です。



優良企業への転職なら、やはり管理部門特化のサービスが一番ですね!
企業の評判&口コミサイトも必ず利用するように
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今はこうした 企業のリアルな口コミや評判を確認できるサービスも充実しているので、必ず活用しましょう。
社員や元社員の声を参考にすることで、応募先の経理職が「ホワイト寄り」なのか「ブラック寄り」なのかを見極めることができます。
ただし、口コミサイトはどうしてもネガティブな内容が多くなりがち(退職者が不満を書き残すことも少なくないため)。



信頼度を高めるために、複数のサービス・色んな方の意見を比較・検討しましょうね♪
まとめ|家族経営の企業には本当に注意しましょう
この記事では『家族経営の企業』についてお伝えしました。
あらためて、私が経験したヤバい家族経営の企業の特徴をお伝えすると、
- 給料が安く、ボーナスは寸志程度
- 残業代がまったく出ない
- 福利厚生は法定福利のみ
- 社長にゴマをするだけの上司だらけ
- コストカットが日常茶飯事
- コンサルや銀行などのカモにされる
- 社長一族は神様扱い
- 管理部門の人間は一族の忠犬
- 社長が会計を理解していない
- 創業者はカリスマだが2世はポンコツ
ウソのようなことですが、すべて事実です。
社員の事よりも、まずは一族最優先。ビッ〇モーターのような超ブラックな事実は発生しなくとも、「なにやってんねん…」と思うことは多々あるでしょう。
家族経営の企業は利益が出ていてもなかなか社員に還元しません。自分たちの懐を麗しときたいので徹底的に内部留保を確保したがります。
そんな家族経営の会社に入らないようにするには、事前のリサーチが超重要
そして、転職エージェントを使って転職する際は「家族経営の企業を除外してください!」と担当のアドバイザーに事前に連絡しておいてください。
あわせて、内部情報についても詳しく聞きましょう。転職会議で書かれていたことをダイレクトに聞いても構いません。エージェントを使い倒して、不安要素を少しでもなくすようにしてください。



本当に家族経営の企業はやめておいた方がいいです。
私のように安易な気持ちで入社しないよう、気を付けてくださいね…。












